リーマンショックから10年経つ、という報道に接し、リーマンショック当時のモフィリアへのインパクトを思い出しました。
大きく、苦しい衝撃でした。
・当時は、まだ私たちはソニーの中にいて、静脈認証技術のビジネスとしての孵化(インキュベーション)を模索しておりました。 最初の開発トライアルの一つが、パソコンへの搭載でした。 パソコン部隊との共同開発プロジェクトが発足し、真剣に商品企画や量産設計などを検討していましたが、リーマンショックでIT業界が暗転してパソコン部隊の業績も急激に悪化し、モフィリア搭載対象のBtoB向けモデル群が凍結となり、プロジェクトは中止となりました。
・もう一つ、今のスマホの走りのようなビジネス向け携帯端末に載る構想も、先方の社長プロジェクトとして精力的に進んでましたが、これまたリーマンショックで先方が経営危機になり、社長が交代されてプロジェクトは自然解散になりました。
それ以降は、ソニーから独立して2013年に受注した、沖電気様のATM端末向けとトルコの病院向けの2大プロジェクトまで、市場や顧客を探して、東奔西走、試行錯誤が続きました。
今週耳にしたニュースでは、リーマンショックから10年経って、世界の経済環境や政治情勢は回復して良くなったかというと、むしろ悪化していて、過大債務、限界レベルの低金利政策、自国の事だけ考えるポピュリズムなど、世界中の自然災害とも相まって、住みにくい世の中になっているとのこと。
ちっぽけな弊社でも、この悪い流れを好転させることに少しでも寄与できないか、引き続き奮闘して参りたいと思います。