2)病院まわりのセキュリティ
今回の入院の2、3か月前にも、尊敬する大先輩のお見舞いに、別の大きな病院を訪れ、その時も同じ感じを持ちましたが、日本の病院は性善説の下に運営されていますね。
これで大きな事故が頻発してないことは、ある意味、とても素晴らしい、日本人の良さ、誠実さを示す、誇らしいことと言えるかもしれませんが、悪意を持った人に対するセキュリティという観点からは、非常にお寒い気がします。
*ここまで「日本の病院」の特異性というニュアンスで書いてきましたが、海外の病院の状況を詳しく把握している訳では無いので、もしかしたら世界中の病院で、同様のセキュリティリスクがあるかもしれません。
私のセキュリティ不安を思いつくままに幾つか示します。
- 病院入口のセキュリティは大変ゆるく、基本的に誰でも院内に入って、どの病室にも行ける。
- 病室は、大部屋だけでなく個室も原則 常に開錠されているので、誰でも病室内に入れる。
- エレべーターから病室に行くまでに、スタッフステーションがあっても、常時そこを行き来する人をチェックしている訳ではないので、通り抜けが可能。
- 入院中に世話をしてくださるスタッフが、早番・遅番や曜日によってかなり変わるので、スタッフのふりをして悪人が入室してきても分からない。
- 貴重品は、ベッド脇の床頭台にある引き出しに入れ、病室から外に出るときは施錠してその鍵を持ち歩くのが通常のパターンだが、点滴しながら外を歩くときに、鍵を手首にかけて動くのは煩わしい(添付写真参照)。なので、そういう 施錠(したであろう)カギを持ち歩いている入院患者さんはあまり見かけない。
さて、上記のこれらに対する対策ですが、
- 1. については、入退チェックをより厳しくしますか? その確認手続きに時間がかかったり、上から目線の質問で訪問者の気分を害したりしませんか?
- 2. については、とにかく、病室の施錠を基本にしますか? 入院者でも鍵の操作がむずかしい人はいますし、見舞い訪問者のたびに、スタッフが開錠する手間が増えます。ただでさえ忙しいスタッフの負担やストレスがたまりませんか?
- 3. については、スタッフステーションを関所にする? 24時間そうする?? スタッフの拡充が必要になります。
- 4. については、、、どうしましょう?
- 5. については、私たちが東大病院の全ての床頭台に設置し、4月にプレス発表した、「手ぶらで正確無比」な静脈認証による鍵機能、が最適と自負しております。(参考記事:モフィリアとパースジャパン、指の静脈認証で施錠・解錠する引き出しを開発 | 生体認証・静脈認証でセキュリティと利便性を両立 | モフィリア (mofiria.com))
1. から3. に関しては、資金力があれば、病院内外に無数の監視カメラや巡回ロボットを配置し、不審な行動をする人物を最新のAIでピックアップする、という手段は考えられます。
しかし、そんな余裕があるところは少ないでしょうから、1. から5. まで、全て、生体認証で対応できたら、快適便利と安心安全とコスト効率が一挙に成立するのでは! そう信じて、自分の入院体験をポジティブに活用しようと考えております。
一緒に考え、検討してくださるパートナー大歓迎です!