昨日 12月6日は、私にとって3つの大きなイベントの日でした。
- はやぶさ2号
- 父の一周忌
- モフィリア創業10年
6日の午前零時から午前3時くらいまでのあいだ、はやぶさ2号帰還の報道を観ていて、大いなる感動と共に、すべての関係者の皆さんの血と汗と涙の結晶に胸を熱くしました。
この、久々に、日本人として誇りに思ったニュースを聴きながら、1年まえの12月6日深夜のことを思い出しておりました。12月4日に父の意識が朦朧としているとの連絡が介護施設から入り、急ぎ早退して、ずっと父のベッドの脇で激励を続けましたが、日付が12月6日に代わったときあたりから呼んでも起きなくなり、午前6時前に亡くなりました。痛みに苦しむことなく永眠したことは良かったのですが、2日以内の急変は、心の準備が十分にできず、親族にとっては、いささか対応に苦慮いたしました。
あれから一年、昨日の1周忌は、新型コロナ禍、親族の高齢化を鑑み、父の墓のある足利への帰省は諦め、家族とさいたま市の自宅で父を偲びました。最後まで食べるのが大好きだった父の好物を色々用意して。。。昨年は、ほぼ毎日、家族の誰かが父との面会に介護施設に行って父の無理無理の要求などにも対応していたので、コロナ禍で面会が困難になった今年の前に天国に苦しまずに旅立ったのは正解だったと考えた方が良いかも知れないね、と家族と話ました。
そして、昨日は、弊社モフィリアが産まれてから丸10年となる記念の日でした。しかしながら、収束の気配を見せない新型コロナの影響で、お世話になってきたかたがたへの直接的なお礼も出来ず、また、ビジネス自体も、コロナ禍からの復活が途上であることもあり、心苦しく存じております。
この10年は、長く苦しい道のりでもあり、あっという間の感もあります。ソニーからスピンアウトするときは、希望と期待と自信を持って出航した訳ですが、世の中そんなに甘いものではなく、基礎技術だけではビッグビジネスには直結しないことを再認識させられ、東日本大震災や、新型コロナという想定外の大襲撃もあって、10年前の青写真とは似ても似つかない現状になりました。
これまでモフィリアのユーザーになって下さったかたがたからの評価は一様に高く、リピートオーダーをいただくケースも多くありますが、静脈認証の認知度は、顔認証や指紋認証に比べてはるかに低いので、やるべきことは山積しています。
しかしながら、この10年間、ソニーで働き続けたら絶対会えないようなヒトや事業案件との貴重な出会いが幾つもあり、これは、感謝しても感謝しきれない財産です。
この最初の10年を「モフィリア第一幕」と称するとすると、これからは「モフィリア第二幕」に移る計画です。
この機に会社の体制等も進化させ、これまで蓄積した経験・知見を活かして、全世界への安心・便利なサービスをご提供し続け、ご支援いただいている皆さまへのご恩返しもしっかりできるように、モフィリア関係者全員、引き続き、奮闘して参る所存です。
来年が明らかに今年よりも良い年になることを期し、皆さまのご健勝を祈念いたします。
天貝 拝